古都の夜を照らす星と、その足元で咲き誇る白百合。二人の間に宿った生命、チヒロ。 ジムリーダーとして、ドクターとして、そして一人の親として。 紡がれるぬくもりの物語を、ここに集約します。
繋いだ手のぬくもり ――パパへ
【一歳半/商店街の午後に】チヒロの小さな手を引いて歩くイヨリが、かつて自分を導いてくれた「パパ」の記憶を呼び覚ます。手から手へと受け継がれる三世代の愛。
眠れぬ夜の子守唄
【生後二ヶ月/深夜三時の寝室】 理由のわからない泣き声。憔悴するイヨリ。 不器用なパパ・マツバの即興の子守唄と、父・マサキヨの記憶。 小さな小指のぬくもりに救われる、家族の絆。
ジムリーダーは指輪を外さない
エンジュジムを訪れた挑戦者の少女たちが目撃したのは、最強のジムリーダー——ではなく、一人の「父親」としてのマツバだった。梅干しの種を抜いてくれる「家内」の話、そして現れたイヨリとチヒロ。まばゆいほどの家族愛に、乙女たちの期待が砕け散る愛妻家マツバの姿。
天使が二人、眠っている
仕事から帰宅したマツバが見たのは、布団の中で身を寄せ合って眠る「大きい天使」と「小さい天使」の姿。イヨリの生身の身体に刻まれた記憶と、左腕の冷たいデバイスの温度を抱きしめながら、マツバは千里眼を超えた愛を誓う。マツバの独白で紡がれる静かな夜の記録。
今日のチヒロは、今日だけなんです
年末の餅つき大会の会議が行われる町内会館。ゴロウさんの放った「奥さん、家にいるんでしょう?」という無邪気な一言に対する、ジムリーダー・マツバの渾身の反論。ホウオウの降臨よりも息子の沐浴を優先する男の、狂おしいほどに真摯な家族愛の宣言。
今日のイヨリちゃんも、今日だけだから R-18
『今日のチヒロは、今日だけなんです』の直後を描いた番外編。チヒロが寝た後、「今日のイヨリちゃんも今日だけだから」というセリフで始まる、マツバ×イヨリの甘く官能的な夜の物語。子育ての疲れと不安を抱えるイヨリを、マツバがすべて受け止めて愛する話。