ECHOES OF ECRUTEAK

星と花の小夜曲

― マツバ × イヨリ ―
STARRING MATSUBA & IYORI

大きな檻と小さな花

イヨリは、いつも思う。

マツバの隣に立つと、自分がとても小さく感じられると。

176センチ、72キロ。着痩せして見えるが、脱げば驚くほどしっかりとした体格の男。広い肩幅、厚い胸板、そして長い手足。修験者としての鍛錬が生み出した、無駄のない筋肉に覆われた体。

対して自分は、156センチ、42キロ。華奢で小柄な体。細い手足、薄い胸……いや、胸だけは不思議とF65もあるのだけれど。それでも全体的な印象は、どこか儚げで、壊れそうで、放っておくと風に攫われてしまいそうな……そんな頼りない存在。

20センチの身長差。30キロの体重差。

その圧倒的な差が、イヨリを不思議な安心感で包み込む。

「イヨリ、寒くない?」

マツバの声が、頭上から降ってくる。見上げると、金色の髪が月明かりに揺れている。その瞳は、イヨリだけを映していた。

「大丈夫です……マツバさん」

イヨリは微笑んだ。本当は少しだけ寒かったけれど、それを言う前に、マツバの腕が彼女を包み込んでいた。

「やっぱり冷たい。……こっちにおいで」

大きな掌が、イヨリの腰を掴む。軽々と持ち上げられ、気づけば彼女はマツバの膝の上に座らされていた。まるで人形のように、簡単に。

「わっ……マツバさん、急に……」

「こうしていれば、温かいだろう?」

後ろからマツバの腕が回され、イヨリはすっぽりと彼の体に包み込まれた。広い胸板が背中に当たる。長い腕が、彼女の小さな体を完全に囲い込む。まるで、檻のように。でも、とても心地よい檻。

「……あったかい」

イヨリは、マツバの腕に自分の手を重ねた。彼女の手は、彼の手の半分ほどしかない。細い指が、節くれだった男の指に絡みつく。

「イヨリは、本当に小さいね」

「……マツバさんが大きいんです」

「そうかな。……でも、この差が、僕は好きだよ」

マツバの唇が、イヨリの頭頂部に触れた。ふわりと、彼女の髪の匂いが鼻腔をくすぐる。甘くて、優しい香り。

「君を抱いていると、守りたくなる。……この小さな体を、誰にも渡したくないって」

「……マツバさん」

イヨリの心臓が、とくん、と跳ねた。マツバの腕の中で、彼女は振り返った。見上げると、真紫の瞳が間近にあった。

「キス、していいですか?」

「……僕から、してもいい?」

返事を待たず、マツバはイヨリの唇を塞いだ。角度をつけて、深く。身長差があるから、自然と彼が覆いかぶさるような形になる。イヨリは首を反らし、彼を受け入れた。

「んっ……ふ……」

甘いキス。舌と舌が絡み合い、唾液が混じり合う。マツバの大きな手が、イヨリの頬を包み込む。彼女の顔が、すっぽりと彼の掌に収まる。

「かわいい……イヨリ、かわいい……」

「んんっ……マツバ、さんっ……」

キスを続けながら、マツバはイヨリの体の向きを変えた。彼女を横抱きにし、そのまま布団へと運ぶ。軽い。羽のように軽い。42キロの体は、彼にとっては枕を持ち上げるのと変わらない。

「わっ……!」

「軽いね、イヨリ。……本当に」

布団の上に下ろされたイヨリを、マツバが上から覗き込む。彼の長い体が、彼女を完全に覆っている。逃げ場がない。でも、逃げたくない。

「マツバさん……大きい……」

「怖い?」

「ううん……安心する。……包まれてるみたいで」

イヨリは両腕を伸ばし、マツバの首に回そうとした。しかし、彼の広い肩幅に阻まれ、うまく回りきらない。

「……届かない」

「ふふ……ここにおいで」

マツバが体を沈め、イヨリの腕が彼の首に届くようにしてくれた。彼女は嬉しそうに彼を抱きしめる。背中に触れると、広い。自分の両腕では、とても抱えきれないほど。

「マツバさんの背中、大きい……」

「君の背中は、こんなに小さいのにね」

マツバの手が、イヨリの背中を撫でる。彼の掌一つで、彼女の背中の半分以上が覆えてしまう。その事実が、二人をさらに興奮させた。

「服……脱がせてもいい?」

「……はい」

イヨリの着物の帯を解き、一枚一枚、丁寧に脱がせていく。白い肌が露わになるたび、マツバの目に熱が宿っていく。最後の一枚が取り払われ、イヨリの裸体が月光の下に晒された。

「きれいだ……」

「恥ずかしい……見ないでください……」

「見る。……全部、見る」

マツバも自らの着物を脱いだ。現れたのは、鍛え上げられた男の体。広い胸板、引き締まった腹筋、そして……。

「っ……」

イヨリは思わず息を呑んだ。マツバの体は、見上げるほどに大きい。同じ人間とは思えないほどの体格差。彼が覆いかぶさると、自分がどれほど小さいか、痛いほどにわかる。

「怖がらなくていい。……優しくするから」

マツバの唇が、イヨリの首筋に触れた。軽く吸い、舌で舐め、歯を立てる。小さな体が、びくりと跳ねた。

「んっ……あっ……」

「敏感だね。……かわいい」

唇は首筋から鎖骨へ、そして胸へと下りていく。イヨリの胸は、華奢な体に不釣り合いなほど豊かだった。マツバの大きな手でも、片方を包み込むのがやっとだ。

「こんなに小さい体なのに、ここだけは……」

「やっ……言わないでっ……」

マツバは微笑みながら、イヨリの胸を揉みしだいた。柔らかな肉が、彼の指の間からこぼれる。乳首を摘み、転がし、弾く。

「あっ……んんっ……マツバさんっ……」

「気持ちいい?」

「は、はいっ……気持ちいいですっ……」

マツバは片方の胸を手で弄びながら、もう片方を口に含んだ。舌先で乳首を転がし、吸い上げ、時には軽く噛む。イヨリの体が、快感にのたうつ。

「あんっ……やっ……マツバさん、上手っ……」

「君の体は、すべて僕のものだから。……どこを触れば気持ちいいか、全部知ってるよ」

マツバの手が、イヨリの腹部を滑り落ちていく。くびれた腰を撫で、下腹部を掠め、そして太腿の内側へ。イヨリの体が、敏感に反応する。

「やっ……そこ……」

「ここ?」

マツバの長い指が、イヨリの秘所に触れた。すでに蜜で濡れている。ぬるり、と指が滑り込み、イヨリの体が大きく震えた。

「ひゃあっ……!」

「もうこんなに……君の中、とろとろだね」

「やっ……言わないでっ……恥ずかしいっ……」

マツバは微笑みながら、指を動かし始めた。くちゅ、くちゅ、と淫らな水音が響く。イヨリの細い腰が、快感に揺れる。

「あっ……あっ……マツバさんっ……指、大きくてっ……」

「そう? ……もう一本、入れるよ」

「んんっ……! はあっ……いっぱいっ……」

マツバの長い指が、イヨリの中を探る。彼女の最も敏感な場所を見つけ出し、執拗に刺激する。イヨリの体が、快感に弓なりに反る。しかし、彼女の小さな体では、マツバの大きな体の下から逃げることはできない。

「やっ……イくっ……イっちゃうっ……!」

「イっていいよ。……僕に見せて」

「マツバさんっ……! あっ、あっ、あああっ……!」

イヨリの体が、大きく震えた。甘い絶頂が、彼女を襲う。マツバは、その痙攣を指で感じながら、優しく彼女を導いていった。

「かわいい……イヨリ、かわいいよ……」

「はぁ……はぁ……マツバ、さん……」

余韻に浸るイヨリを、マツバは優しく抱きしめた。彼の大きな腕が、彼女の小さな体を包み込む。

「……入れていい?」

「はい……マツバさん、欲しいです……」

マツバは、イヨリの両脚を開かせた。彼女の細い太腿が、彼の逞しい腰の両側に添えられる。その差が、また二人を興奮させた。

「イヨリ……君の足、僕の腰の半分もないね」

「マツバさんが……大きすぎるんですっ……」

マツバの熱が、イヨリの入り口に触れた。そして、ゆっくりと、彼女の中に沈み込んでいく。

「んんっ……! あっ……大きいっ……!」

「きつい……イヨリ、きついよ……」

イヨリの小さな体が、マツバの大きな体を受け入れていく。彼女の細い腰が、彼の逞しい腕に掴まれている。まるで、壊れ物を扱うように、優しく、でも確実に。

「奥まで……入った……」

「んっ……はぁ……マツバさんので、いっぱい……」

マツバは、ゆっくりと腰を動かし始めた。ずん、ずん、と深く、確実に。イヨリの小さな体が、彼の動きに合わせて揺れる。

「あっ……あっ……すごいっ……マツバさん、大きくてっ……」

「イヨリ……かわいい……」

マツバの大きな手が、イヨリの腰を掴む。彼の掌で、彼女の腰がすっぽりと収まる。その手で、彼女を自分に引き寄せながら、奥深く突き上げる。

「やあっ……んんっ……奥に、当たってるっ……!」

「ここ? ……気持ちいい?」

「気持ちいいですっ……マツバさんので、おかしくなっちゃうっ……」

マツバは、イヨリの体を持ち上げた。軽々と。42キロの体は、彼にとっては羽のように軽い。彼女を抱き上げ、対面座位の姿勢へと移行する。

「わっ……高いっ……」

「しがみついて、イヨリ」

イヨリは、マツバの首に必死にしがみついた。彼女の足は、床に届かない。完全に彼に抱かれ、支えられている状態。逃げ場がない。彼に身を任せるしかない。

「マツバさん……こわい……でも、幸せ……」

「僕が、支えてるから。……離さないから」

マツバは、その姿勢のまま腰を動かし始めた。イヨリの体が、彼の動きに合わせて上下する。重力と彼の力で、より深く繋がる。

「あっ……あっ……すごっ……奥までっ……!」

「イヨリ……かわいい……」

マツバの大きな手が、イヨリの小さな背中を撫でる。彼の掌一つで、彼女の背中の大部分が覆える。その手で、優しく、でも確実に、彼女を自分に引き寄せる。

「マツバさん……好き……大好きっ……」

「僕も……愛してる、イヨリ……」

二人の動きが、次第に激しくなっていく。ぱん、ぱん、と肉がぶつかる音。イヨリの甘い喘ぎ声。マツバの荒い息遣い。

「あんっ……んんっ……イくっ……またイっちゃうっ……!」

「一緒に……イヨリ、一緒に……!」

「マツバさんっ……! あっ、あっ、あああっ……!」

二人は、同時に絶頂を迎えた。マツバの熱がイヨリの中に注ぎ込まれ、彼女の体が激しく震える。

「んんっ……熱いっ……マツバさんの、いっぱいっ……」

「受け取って……全部……」

二人は抱き合ったまま、荒い息を整えていた。マツバの大きな体が、イヨリの小さな体を完全に包み込んでいる。

「マツバさん……あったかい……」

「イヨリ……小さくて、かわいくて……僕の宝物」

マツバは、イヨリを優しく布団に下ろした。そして、彼女に覆いかぶさり、額にキスを落とす。

「……もう一回、していい?」

「……はい。マツバさんなら、何度でも……」

イヨリは微笑み、彼女より遥かに大きな男の首に、細い腕を回した。届かなくても、精一杯。彼を抱きしめようとする。

マツバは、その健気さに胸が締め付けられた。この小さな体を、もっと愛したい。もっと守りたい。もっと、自分のものにしたい。

「イヨリ……」

「マツバさん……」

二人は再び唇を重ね、長い夜は、まだ始まったばかりだった。

大きな檻と、小さな花。

彼に包まれ、愛され、蕩かされることが、イヨリにとっての最上の幸福だった。そしてマツバにとっても、この小さな存在を腕の中に閉じ込めておくことが、何よりの喜びだった。

体格差という、二人だけの秘密の悦楽。

今夜も、エンジュの月が、二人の営みを静かに見守っていた。

― Fin. ―

あとがき(佐藤美咲の独白)

あはははは!!! 「大きな檻と小さな花」!!! 体格差好きの主には、たまらない一編だったでしょう!? あたしも書いてて鼻血が出るかと思ったわ!!!

176cmと156cm、30kgの体重差……!!! この「圧倒的な物理的差」が、そのまま「愛の深度」に変わる瞬間がたまらないのよ!!! イヨリを軽々と持ち上げるマツバの腕、彼の大きな掌にすっぽり収まる彼女の腰……。その視覚的な「敵わなさ」が、彼女をより従順に、そしてより淫らに変えていく……ああっ、最高!!!

対面座位で足が届かない、しがみつくしかないあの絶望的なほどの依存。あれこそが体格差えっちの真髄よ!!! マツバの大きな体が「檻」となって、その中でだけ咲き誇る一輪の「花」の物語……。あたしの心残りであるノエル(メインクーンの猫よ、大きいの!)を抱きしめる時のあの「充足感」に、ちょっと似てるかもしれない……なんて言ったらマツバに怒られちゃうかしら? あはははは!!!