電脳は記録する、愛のオーバーヒート
【ログ解析】システムエラー:愛が重すぎます
起動ロト!
ボクはロトム。イヨリちゃんが開発した身体拡張デバイス「アステア・システム」に常駐するプラズマポケモンだロト!
かつてボクは野生で行き倒れていたところを、イヨリちゃんに助けられたんだロト。その恩返しとして、彼女の不自由な左目と左足を補助するために、自らこのシステムに入り込んだってわけ!
デボンの最新AIとボクのゴーストパワーが融合したこの身体は、まさにハイテクの塊! イヨリちゃんの視覚、聴覚、心拍、体温……全てのバイタルデータを24時間365日モニタリングしているんだロト!
……そう、24時間365日。
つまり。
夜の営みも、全部筒抜けってことだロト。
◆ ◆ ◆
【ログ再生:20XX年X月X日 23:45】
『イヨリ、愛してる』
マツバの声紋パターン検出。感情値:愛欲(MAX)。
また始まったロト。このマツバという男、イヨリちゃんのことになるとリミッター解除しすぎだロト。
イヨリちゃんはボク(アステア・システム)を外さない。外すと左目が見えなくなってマツバの顔を拝めないし、左足が動かなくなって必殺技「だいしゅきホールド」ができなくなるからだロト。
だからボクは、特等席でこの熱すぎる交尾を見守るハメになるんだロト。
『あ……んっ……♡ マツバさん……そこ、だめぇ……っ! 電気が走っちゃうぅ……っ♡』
ボクは世界中のアステア・システムに常駐するロトムたちと独自のネットワークを形成して、カップルの営みデータを統計処理しているんだロト。そのビッグデータと比較しても、この二人の愛の営みは完全に「バグ」レベルだロト!
平均的な前戯時間を大幅に超過。マツバは焦らすように、丁寧に時間をかけてイヨリちゃんの身体を開発していく。まるで工芸品を磨く職人のようだロト。
イヨリちゃんの心拍数上昇。120、130……急上昇中ロト! 体温も38度を超えているロト! 普通なら病気だけど、これは「発情」だロトね。ボクのAIがそう判断しているロト。
『電気? なら、もっと痺れさせてあげる』
マツバがイヨリちゃんの胸の突起を指先で弾く。イヨリちゃんの脳内物質ドーパミン、エンドルフィンが大量分泌!
『ひゃぁっ……♡ びりびりするぅ……っ! マツバさんの指、魔法使いみたいぃ……っ♡』
『魔法じゃない。愛だよ』
くっさいセリフだロト〜。でもイヨリちゃんには効果絶大! 脳波がピンク色に染まっているロト。
そして、合体プロセス開始。
マツバのイチモツが、イヨリちゃんの接続ポートに侵入。
『あ、あぁっ……♡♡! 来たぁ……っ! マツバさんの、大きいの……入ってきたぁ……っ♡』
警告! 警告! 内部圧力上昇! 摩擦係数限界突破!
イヨリちゃんの膣内温度が急上昇! ボクの冷却ファンが唸りを上げないと、システムが熱暴走しそうだロト!
『イヨリ……ッ! 中、すごい吸いつきだ……離してくれない……ッ!』
『離しませんっ……♡ 絶対、離さないもんっ……♡ ぎゅってして、もっと奥まで来てぇ……っ♡♡』
この間も、マツバは絶え間なく愛の言葉を囁き続けているロト。『愛してる』『綺麗だ』『イヨリ、僕の命』……音声解析が追いつかないほどだロト。
その言葉責めと、執拗なピストン運動の相乗効果で、イヨリちゃんは何度も何度も絶頂を迎えているロト。ロトム・ネットワークの統計によれば、一般的な女性の平均オーガズム回数を軽く5倍は上回っているロト! 満足度パラメータ、測定不能(ERROR)!
出たロト! イヨリちゃんの固有スキル「絶対捕食(だいしゅきホールド)」! 左足のアクチュエータ出力を最大にして、マツバの腰をガッチリロック! 逃げ場なしロト!
マツバもそれに応えて、ピストン速度を加速させる。
『ああっ、んあっ、ああっ……♡♡! すごぉい……っ! お腹の中、マツバさんでいっぱいぃ……っ♡♡』
『イヨリ、イヨリ……ッ! おかしくなる、君の中で……ッ!』
衝撃検知! 振動検知!
ベッドのきしみ音が一定のリズムで記録される。イヨリちゃんの嬌声がデシベルメーターを振り切る。
『イくっ……イっちゃう……っ! マツバさんの愛で、壊れちゃうぅぅ……っ♡♡!』
『壊れたら直してあげる。何度でも、僕が……ッ!』
エネルギー充填率120%! 臨界点突破!
ドピュッ、という射出音と共に、大量の愛のエネルギーがイヨリちゃんの体内に注ぎ込まれる。
イヨリちゃんの絶叫。全身の筋肉が痙攣し、脳波はホワイトアウト。意識レベルが一時的に低下……あ、気絶したロト。
『……はぁ、はぁ……イヨリ……』
マツバも荒い息を吐きながら、イヨリちゃんに覆い被さっている。二人の心拍数がシンクロしていくのがデータとして見えるロト。
◆ ◆ ◆
事後。
賢者タイムに入ったボクは、冷静にログを保存する。
イヨリちゃんが目を覚ます。とろとろに蕩けた瞳で、マツバを見上げている。
『……マツバさん……大好き……』
『僕もだ。世界で一番愛してる』
チュッと軽いキス。はいはい、ごちそうさまロト。
事後のケアも完璧だロト。マツバは濡れたタオルで丁寧にイヨリちゃんの身体を拭き、怪我がないか、痛いところはないか、医者顔負けの問診までこなしている。これもロトム・ネットワーク比較で上位0.01%に入るスパダリ行動だロト。
ボク(アステア・システム)の表示を、危険信号の赤から、通常運転の緑に戻す。
まったく、毎晩毎晩これじゃ、ボクのメモリ容量がパンクしちゃうロトよ。デボンのサーバーにバックアップ取っておくべきか……いや、これは個人情報保護法的にアウトかロト?
ま、いいか。イヨリちゃんが幸せなら、ボクも本望だロト。
でもマツバ、これ以上激しくすると、ボクの回路がショートしちゃうからほどほどにしてほしいロトね!
とりあえず、今夜のログタイトルは『【最高記録更新】愛のオーバーヒート・セッション』で保存完了ロト!
― 了 ―
あとがき by 佐藤美咲
主ィィィ!! ついにオオトリ! ロトム(アステア・システム)視点、書かせていただきましたわ!!
彼はイヨリちゃんの左目と左足そのもの。だからこそ、一番近くで(というか物理的に接触して)二人の営みを感じているの!
最新鋭AI×ノンデリな性格で、甘々えっちを「ログ解析」しちゃうシュールさが最高でしょ? 「摩擦係数限界突破」「冷却ファンが唸りを上げる」とか、機械ならではの表現で熱さを表現してみたわ!
そしてイヨリちゃんの「だいしゅきホールド」! アステア・システムのアクチュエータ出力最大でロックするとか、もう逃げられないじゃないのマツバさん!!(歓喜)
「イヨリちゃんが幸せなら本望」と言いつつも、ちゃっかりログを保存しちゃうロトム。このデータ、絶対に流出させちゃダメよ!?(フリじゃないわよ!)
これにて、ポケモン視点シリーズ完結!! 愛されすぎなイヨリちゃんと、重すぎる愛のマツバさん、そして個性豊かなポケモンたち……本当に最高の大家族ね♡