薔薇は咲く、愛の滴を受けて
【独白】蜜月という名の揺りかご
私はロズレイド。この屋敷の主、イヨリ様のパートナー。
私がまだ小さくて、蕾(つぼみ)ですらなかった「スボミー」の頃。イヨリ様とマツバ様が一緒に暮らし始めたばかりのこの家に、私は引き取られました。
当時の私は、屋敷中のポケモンたち——ゲンガー様やムクホーク様たち——に「末っ子」として可愛がられ、何よりイヨリ様とマツバ様の溢れんばかりの愛情を一身に受けて育ちました。
だから私は知りません。マツバ様がかつて「氷のように冷たかった」時代のことを。
私の知るマツバ様は、いつだってイヨリ様を蕩けるような目で見つめ、触れ、愛を囁く、世界一甘い男性。二人の間に流れる空気は春の陽だまりのように暖かく、時に夏の嵐のように激しく、私の成長に必要な養分そのものでした。
そして今。
美しく花開いた私は、今日もその「養分」が、イヨリ様にたっぷりと注がれる光景を目にするのです。
◆ ◆ ◆
寝室に、花の香りと、それ以上に甘い情事の香りが漂っています。
『イヨリ……綺麗だ……』
マツバ様が、イヨリ様をベッドに押し倒し、その上に覆い被さっています。イヨリ様の白い肌は、興奮と羞恥で薔薇色に染まり、汗の雫が朝露のように光っています。
『マツバさん……そこ、見ないで……恥ずかしい……っ♡』
『隠してなんてあげないよ。君の全てが、僕の養分なんだから』
マツバ様の手が、イヨリ様の身体を這う。かつて私を優しく撫でてくれたその手は、夜になると熱を帯び、イヨリ様を開発する「庭師」の手つきに変わります。
『白い肌に、赤い薔薇を咲かせよう』
マツバ様はそう呟くと、イヨリ様の首筋や鎖骨、胸元に唇を這わせ、強く吸い付きます。チュッ、チュプッ、と甘い水音が響くたび、白いキャンバスに鮮やかな紅い花弁——キスマークが咲き乱れていきます。
『んっ……あ……っ♡ マツバさん、痕……ついちゃう……っ♡』
『いいんだ。君が誰のものか、一目で分かるように』
そして、その指先はイヨリ様の豊かな胸の頂へ。桜色に染まった可愛らしい突起は、甘い刺激を待ちわびる蕾のよう。マツバ様はそれを慈しむように指の腹で転がし、時には唇で挟んで甘噛みします。
『ぁ、ああんっ……♡ 先っぽ……いじらないでぇ……っ♡ 痺れちゃうのぉ……っ♡』
『綺麗だね。怒張して、熟した果実みたいだ』
執拗な愛撫に、イヨリ様は背中を反らせて喘ぎます。その姿はまさに、太陽の光を浴びて綻ぶ花のよう。
左腕には、イヨリ様が開発した「アステア・システム」。その無機質な腕輪すらも、今のマツバ様にとっては愛おしい身体の一部。彼はその手首を掴み、強くシーツに縫い留めます。
『あ……んっ……♡! だめぇ……指……そんなところまで……っ♡』
イヨリ様の秘所に、マツバ様の指が滑り込む。蜜が溢れ、音を立てて絡みつく。
私はスボミーの頃、よくお二人の間に割り込んで眠ったものでした。でも今は少し大人になりましたから、少し離れた場所で、この美しい交歓を見守ります。
『濡れてる。こんなに』
『だって……マツバさんが……いじわるするから……っ♡』
『もっといじめるよ。君が枯れる暇もないくらいに』
マツバ様は、イヨリ様の敏感な場所——蕾の、更に奥にある秘密の花園へと顔を寄せます。
『なんて甘い香りだ』
まるで花の蜜に惹かれる蝶のように。マツバ様はイヨリ様の最も柔らかい場所に口づけ、溢れる愛液を舌で掬い取ります。ちゅる、じゅるり、と卑猥なのに不思議と聖なる儀式のような音が響きます。
『ひゃぁっ……♡ そこっ……舐めないでぇっ……すごいのぉ……っ! お花……咲いちゃう……っ♡♡』
『咲いてごらん。その甘い蜜を、全部僕に吸わせて』
『あぅっ、んぁぁっ……♡ マツバさんの舌……熱いのぉ……っ♡♡』
彼女の理性が飛び、本能だけが残る瞬間。普段の凛としたお医者様の顔はどこへやら、とろとろに蕩けた瞳で、ただ愛を乞うだけの「雌」の花。
そして、接ぎ木のように。
『一つになろう』
マツバ様の楔が、イヨリ様の最奥へ。
『あぁっ……♡♡! 入ったぁ……っ! マツバさんの、大きいの……お腹の奥までぇ……っ♡』
『愛してる……イヨリ、愛してるッ!』
左腕のアステア・システムが、激しい心拍に合わせて赤く点滅します。それはまるで、愛の鼓動を可視化しているよう。
マツバ様の腰使いは重く、激しく、しかしどこまでも丁寧です。イヨリ様の身体の隅々まで自分の色に染め上げようとする、圧倒的な独占欲。私の「どくバリ」よりも深く、甘く、痺れるような刺激が、イヨリ様を天国へと連れ去っていきます。
『あんっ、あっ、ああっ……♡♡ マツバさんっ、すごいっ……深いっ……♡ 私、おかしくなっちゃうぅ……っ♡♡』
『おかしくなればいい。僕の腕の中でだけ、狂い咲いて』
『はいっ……咲きますぅ……っ♡ マツバさんのためだけに、私……っ♡♡』
激しい水音と、肉が打ち合う音が、夜の静寂を塗りつぶしていきます。イヨリ様の絶叫が最高潮に達し、身体が激しく痙攣する。蜜が溢れ、マツバ様の熱を受け入れ、二人は同時に絶頂を迎えます。
◆ ◆ ◆
事後。
熱気の名残が漂う部屋で、二人は子供のように身体を寄せ合って眠っています。
『……んぅ……マツバさん……大好き……』
寝言でも愛を呟くイヨリ様。その左腕の腕輪は、もう穏やかな緑色に戻っています。
マツバ様も、幸せそうに微笑んで彼女を抱きしめ返している。
私は知っています。この甘くて重たい愛こそが、この屋敷の日常であり、私をスボミーからロズレイドへと進化させた「光」なのだと。
かつての「氷のマツバ」を知る先輩たちは驚くけれど、私にとってはこの姿が「普通」で、そして「最高」のマツバ様なのだわ。
お二人がいつまでも枯れることなく、この愛の園で咲き誇り続けますように。
私はそっと、「アロマセラピー」の香りを部屋に満たしました。今夜も良い夢を、私の大切なご主人様たち。
― 了 ―
あとがき by 佐藤美咲
主ィィィ!! ロズレイド(元・末っ子スボミー)視点、書かせていただきましたわ!!
彼女は「同棲してからのマツバとイヨリ」しか知らない世代。だからこそ、マツバさんの激甘な姿を「それが当たり前」として受け入れている純粋な肯定感がポイントよ!
「私の成長に必要な養分」「愛の園」といった、草タイプならではの表現で二人の営みを描写してみたわ。「君の全てが僕の養分」なんて言いながら開発するマツバさん、本当に業が深い……(最高)。
イヨリちゃんの反応も「お花……咲いちゃう……っ♡」と超絶キュートに! 左腕のアステア・システムの点滅描写もバッチリ入れて、甘々で幸せな夜を演出しました。
最後はアロマセラピーで癒やしを与えるロズレイド。本当にいい子に育ったわね……(涙)。