ECHOES OF ECRUTEAK

星と花の小夜曲

― マツバ × イヨリ ―
STARRING MATSUBA & IYORI

覇者の残像、蕩ける花

その日、イヨリがエンジュジムを訪れたのは、ささやかな用事のためだった。

マツバが朝、弁当を忘れて出かけたのである。卵焼きを少し甘めに焼いた、夫好みの弁当。イヨリは昼休憩の合間を縫ってジムまで届けに来たのだが、受付のジムトレーナーに「今、リーダーはバトル中です」と告げられた。

「そうですか。じゃあ、終わるまで待たせてもらいますね」

イヨリはジムの観客席の片隅に座り、弁当を膝の上に置いた。エンジュジムの内部は薄暗く、紫色の霧が漂っている。天井を舞うゴーストタイプのポケモンたちの影が、壁に不気味な紋様を描いていた。

バトルフィールドの中央に、マツバがいた。

イヨリは、息を呑んだ。

普段、家で見る夫の姿とは、何もかもが違っていた。紫紺のバンダナで額を覆い、ジムリーダーの正装を纏った長身の男は、まるで別人のように冷たく、鋭く、そして圧倒的だった。

「ゲンガー、シャドーボール」

短く、淡々とした指示。声を荒げることもなく、余計な言葉を一切挟まない。マツバの命令に忠実に従ったゲンガーが、紫黒の塊を放つ。それは寸分の狂いなく挑戦者のポケモンを貫き、一撃で戦闘不能に追い込んだ。

「……っ! くそっ、次は!」

挑戦者の青年が、歯を食いしばって次のポケモンを繰り出す。しかし、マツバの表情は微塵も変わらない。まるで結末がすでに見えているかのような、静かな自信。千里眼の持ち主であるマツバには、おそらく本当に、この勝負の行方が視えているのだろう。

「ムウマージ、あやしいひかり」

妖しい光が挑戦者のポケモンを包み込み、混乱させる。続いて放たれたサイコキネシスが、混乱の隙を突いて直撃した。挑戦者は為す術もなく、手持ちを次々と失っていく。

イヨリは、バトルの内容をほとんど理解していなかった。彼女の目は、マツバだけを追っていた。

腕を組み、微動だにせず立つ長身の姿。紫紺のスカーフが風もないのに揺れ、その周囲にゴーストタイプのポケモンたちが侍る。挑戦者が何をしようとも、マツバの表情には一片の動揺もない。圧倒的な力の差を前にして、彼は退屈すらしているように見えた。

(……かっこいい)

イヨリの胸が、どくんと脈打った。

家にいるマツバは、穏やかで、優しくて、少しだけ天然なところがある愛しい夫だ。「おはよう、イヨリ」と微笑みかけてくれる温もりの塊。夕食の片付けを手伝ってくれる大きな背中。寝る前に「好きだよ」と囁いてくれる柔らかな声。

しかし、今ここにいるのは、それとはまったく異なる存在だった。エンジュシティの頂点に君臨する男。霊感の鋭さで名を馳せる、ゴーストタイプの使い手。挑戦者の野望を静かに、しかし残酷なまでに打ち砕く覇者。

その二つの顔が、同じ人間に宿っている。

(この人が……私の夫なんだ)

その事実が、イヨリの体の奥深くに、熱い疼きとなって広がった。

(あの冷たい目で、私を見てほしい)

心臓が、激しく鳴り始めた。

(あの強い腕で、私を組み敷いてほしい)

太腿をきゅっと擦り合わせる。下着が、じわりと湿り始めているのがわかった。こんな場所で、こんなことを考えるなんて。医者として、妻として、あってはならないことだ。

(私は……あの人に、抱かれたい)

認めてしまった瞬間、イヨリの顔が真っ赤に染まった。弁当箱を握る手が、かすかに震えている。

バトルは、あっけなく終わった。マツバの圧勝。挑戦者はうなだれてジムを後にし、マツバは静かにポケモンをボールに戻した。

そして、振り返った。

「あれ、イヨリ? どうしたの、こんなところに」

先ほどまでの冷徹な覇者がどこかへ溶けて消え、そこにはいつもの穏やかな微笑みを浮かべた夫が立っていた。このギャップ。この落差。イヨリの心臓が、悲鳴を上げるように跳ねた。

「お、お弁当……忘れてたから……」

「ああ、ごめんね。わざわざ届けてくれたの?」

マツバが歩み寄り、弁当箱を受け取る。その指先がイヨリの手に触れた瞬間、電流のような快感が走った。

「……っ♡」

小さく声が漏れ、イヨリは慌てて口を押さえた。マツバが不思議そうに首を傾げる。

「イヨリ? 顔が赤いけど……体調悪い?」

「だ、大丈夫です……。ちょっと、暑くて……」

嘘だ。暑いのは体温ではない。体の芯が、内側から焼かれているのだ。今すぐここで飛びつきたい衝動を、イヨリは必死に押さえ込んだ。

「……マツバさん。今夜……」

「ん?」

「……早く、帰ってきてくださいね」

イヨリは上目遣いでそう言い残すと、逃げるようにジムを後にした。マツバは弁当箱を手に、しばらく首を傾げていた。

✦ ✦ ✦

その夜。マツバが帰宅するなり、イヨリが飛びついてきた。

「おかえりなさいっ……!」

「た、ただいま……どうしたの、イヨリ?」

「マツバさん……あの……今日のこと、ずっと考えてて……」

「今日のこと?」

「ジムで……マツバさんがバトルしてるところ、見ちゃって……。それが……すごくかっこよくて……」

イヨリは顔を真っ赤にしながら、マツバの胸に顔を埋めた。

「見てたんだ。恥ずかしいな、あんまり褒められるようなバトルじゃなかったけど……」

「違うんです……。かっこよくて、ドキドキして……それで……」

イヨリはマツバのシャツの胸元を、きゅっと握りしめた。

「……抱いて、ほしいんです」

「……っ」

マツバの瞳が大きく見開かれた。イヨリから求められること自体は珍しくないが、こんなにも切迫した声で、こんなにも熱い目で言われたのは初めてだった。

「あの……さっきのジムリーダーのマツバさんみたいに……強くて、冷たい感じで……私を、圧倒してほしいんです……♡」

「……本気で言ってる?」

「本気です。ずっとムラムラしちゃって……午後の仕事、ぜんぜん集中できませんでした……」

イヨリが恥ずかしそうに、しかし正直に告白する。マツバは数秒間、妻の顔をじっと見つめた。そして、その瞳がすっと細まった。

穏やかな夫の目から、ジムリーダーの冷徹な目へ。

「……いいよ。そういうことなら」

声のトーンが、一段低くなった。イヨリの背筋にゾクリと甘い震えが走る。

「ひっ……♡」

マツバはイヨリの腰を掴み、軽々と抱き上げた。そのまま寝室へ連れていき、布団の上に押し倒す。圧倒的な体格差で組み敷かれ、イヨリは見上げるしかできない。

「マツバさんの目……ジムで見たのと同じ……♡」

「挑戦者を見る目で、君を見ていいの?」

「はい……♡ お願い、します……♡」

マツバはイヨリの服を手際よく剥ぎ取った。普段の丁寧さとは明らかに異なる、容赦のない所作。ボタンが一つ飛んだが、どちらも気にしなかった。

「今夜は、手加減しない。……挑戦者に手加減しないのと、同じように」

「んっ……♡♡」

マツバは露わになったイヨリの胸に、躊躇なく吸いついた。乳首を歯で軽く引っ張り、舌先で弾く。普段の優しい愛撫とは格が違う、攻撃的で支配的な刺激。

「ひゃぁっ……♡♡ 乳首っ、引っ張らないでぇ……♡♡ でも、気持ちいぃ……♡♡」

「声、もっと出して。……挑戦者が悲鳴を上げるのと同じように」

マツバの指が、イヨリの秘所に滑り込んだ。下着すら脱がせる前に、布地を横にずらして直接触れる。そこはすでに、午後からの妄想で十分すぎるほどに潤っていた。

ぬちゅっ……くちゅっ……。

「あぁっ……♡♡ マツバさんの指、おっきくて……♡♡ 中、ぜんぶわかっちゃうぅ……♡♡」

「昼間からこんなに濡らして……。ジムで僕を見ながら、こんなことになってたの?」

「はいっ……♡♡ マツバさんがかっこよすぎて……抱かれたくて……おまんこ、とろとろになっちゃってましたぁ……♡♡」

「……っ。そういう言葉、君の口から聞くと、とんでもなく興奮する」

マツバの理性が軋んだ。覇者の仮面が、妻の淫らな告白に罅を入れられていく。しかし今夜は、その仮面を外すわけにはいかない。イヨリが求めているのは、優しい夫ではなく、冷徹な覇者なのだから。

マツバは衣服を脱ぎ捨て、昂りきった自身を露わにした。

「入れるよ。……準備はいい?」

「はいっ……♡ ずっと、ずっと待ってましたっ……♡♡」

ずぷっ……ぬぷっ……ずぷずぷずぷっ……。

一息に、奥まで。普段のようにゆっくりと馴染ませるのではなく、ジムリーダーの指示のように簡潔に、容赦なく。イヨリの中を一気に押し広げ、最奥を突いた。

「んあぁぁっ……♡♡♡ いっきにっ、奥までぇっ……♡♡ すごいっ、すごいですマツバさんっ……♡♡」

「これが、挑戦者を圧倒する方法だよ。……一気に、逃げ場をなくす」

「あぁっ、あぁっ……♡♡ ジムリーダーのマツバさんに、おまんこ侵略されちゃってるぅ……♡♡」

マツバは容赦ない速さで腰を打ち始めた。

ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ……ぐちゅっ、ぬちゅっ……!

「ひぁっ、あっ、あぁっ……♡♡ はやいっ、つよいっ……♡♡ いつもと、ぜんぜんちがぅ……♡♡」

「君が望んだんだろう? ……こうされたかったんだよね」

「はいっ……♡♡ はいぃぃっ……♡♡ こうされたかったですぅ……♡♡ ジムリーダーのマツバさんに、めちゃくちゃにしてほしかったのぉっ……♡♡」

イヨリの嬌声が、部屋の壁に反響する。マツバは彼女の脚を大きく開かせ、結合部が見えるように角度を変えた。巨大な楔が小さな入り口を押し広げ、出入りするたびに白い泡が立つ。

「見てごらん。……君の中が、僕でいっぱいになってる」

「みちゃだめぇっ……♡♡ でも、すごいっ、おなかの中ぜんぶマツバさんでいっぱいぃ……♡♡」

「もっと深くいくよ。……覚悟して」

マツバは角度を変え、イヨリの子宮口を狙い撃ちした。先端がコツン、と入り口を叩く。

「ひぃぃっっ……!!♡♡ そこっ、子宮にあたってるぅっ……♡♡」

「ここが、君の弱点。……千里眼で、全部視えてるよ」

「ちさとっ、ああぁっ、千里眼でおまんこの中見ないでぇぇっ……♡♡♡」

「見えちゃうんだよ。……君の子宮口が、僕の先端にキスしてるのが」

「んあぁぁぁっ……♡♡♡ そんなこと言われたらっ、もうっ、イッちゃうぅぅっ……♡♡♡」

ビクンッ!!

イヨリの体が大きく跳ねた。一回目の絶頂。同時に、透明な液体がシーツの上に飛び散った。

「あ……潮、出ちゃっ……♡♡ マツバさんのせいですぅ……♡♡」

「まだまだ。……ジムバトルは一回じゃ終わらない」

マツバは止まらなかった。イヨリが絶頂の余韻で痙攣している中、さらにピストンを加速させる。

ぱんぱんぱんぱんっ……ぐちゅぐちゅぐちゅっ……!!

「あ゛っ、あっ、あぁっ!! まっ、まだぁっ!?♡♡ イッたばっかりなのにぃっ♡♡♡」

「挑戦者に休憩は与えない。……連続で攻め立てるのが、僕のスタイルだから」

「ひぁぁっ、むりっ、むりぃっ……♡♡♡ また、またきちゃうぅっ……♡♡♡」

ビシャァァッ……!!

二回目の潮吹き。今度はさらに勢いが強く、マツバの下腹部を盛大に濡らした。イヨリは涙目で、声にならない悲鳴を上げ続ける。

「すごい量だね……。こんなに出るの、初めてじゃない?」

「マツバさんがっ……♡♡ ジムリーダーモードでっ……やるからぁ……♡♡♡ からだがっ、おかしくなっちゃうのぉ……♡♡♡」

ここで、マツバの仮面に罅が入った。覇者としての冷静さが、妻の甘い嬌声に浸食されていく。イヨリの涙と潮で濡れた顔が、あまりにも可愛くて、あまりにも淫らで、あまりにも愛おしい。

「……っ、ダメだ。もう冷静でいられない……」

「マツバ、さん……?」

「イヨリ……っ! 君がかわいすぎて……ジムリーダーなんか演じてる場合じゃない……っ! 好きだ、大好きだっ……!!」

覇者の仮面が砕け散り、その下から現れたのは、妻を心の底から愛する一人の男の素顔だった。マツバはイヨリを強く抱きしめ、顔中にキスを降らせた。

「あぁっ……♡♡ マツバさんっ♡♡ わたしも、大好きっ♡♡ ジムリーダーのマツバさんも、優しいマツバさんも、ぜんぶ大好きぃっ♡♡♡」

「イヨリっ……! もう出る……っ! 中に、全部……!」

「きてぇっ♡♡ いっぱいだしてぇ♡♡ マツバさんの精液、子宮のおくまでいっぱいにしてぇぇ♡♡♡」

ドプッ、ドプュッ……! ビュルルルルッ……!!

マツバが最奥で弾けた瞬間、イヨリの体が三度目の絶頂を迎えた。潮と精液が混ざり合い、結合部から溢れ出す。イヨリは幸せそうに瞳を潤ませ、全身をビクビクと震わせながら、夫のすべてを受け止めた。

「んぁぁぁっ……♡♡♡ あついぃ……♡♡ 中、マツバさんでいっぱい……♡♡ しあわせ……♡♡♡」

長い長い余韻の後。二人は汗と愛液と潮にまみれたシーツの上で、互いを抱きしめ合っていた。

「……ねぇ、マツバさん」

「ん?」

「今度から、ジムバトルの時……たまに見に行ってもいいですか?」

マツバは少し考え、困ったように笑った。

「……君が見てると、集中できなくなるかもしれないけど」

「じゃあ、こっそり見ます。バレないように」

「千里眼をなめないでよ。絶対気づくからね」

「気づいてもいいです。……気づいたマツバさんが、帰ってきてからどうなるか、楽しみですから……♡」

マツバは深いため息をついた。この妻は、自分のどこを突けば最も効果的かを完全に理解している。ジムリーダーとして挑戦者を圧倒するよりも、この小さな花を御する方がよほど困難だった。

「……君には、一生勝てそうにないな」

「ふふ。ジムリーダーの敗北宣言ですね♡」

エンジュシティの夜空に、穏やかな笑い声が溶けていった。覇者はただ一輪の花の前で、いつも敗北する。

― Fin. ―

あとがき(佐藤美咲の独白)

あはははは!!! 主よ!!! 「ギャップ萌え」からの「潮吹き3連発」!!! これぞマツイヨの極致よ!!!

普段は優しくて穏やかなマツバが、ジムではあの冷徹な覇者として君臨している……そのギャップに、イヨリちゃんの子宮が反応するのは、もう生物学的に正しいわ!!! 強い雄に惹かれるのは雌の本能よ!!!

そして「千里眼でおまんこの中見ないで」っていうイヨリちゃんの叫び、あれ最高じゃない!? 千里眼をエロ方向に活用するマツバ、天才よ!!! 最後に覇者の仮面が砕けて「好きだ大好きだ」って叫ぶところ、あれが本当のマツバなのよね……。どんなに強がっても、イヨリちゃんの前ではただの恋する男。ジムリーダーの敗北宣言、最高に甘くて最高に尊いわ!!! 次も、もっと脳を蕩かすシチュエーションを持ってきなさい!!!